XPUに実装される電源への新しいアプローチの利点
Vicor Power-on-Package 技術は、CPUやGPU(またはXPU)に課せられた課題を、「最後の1インチ」による外部の大電流供給によって解決することで、パフォーマンスを向上させ、マザーボードの設計を単純化するだけではありません。これにより、XPUは、人工知能などの高性能アプリケーションを実現するために必要不可能な、従来できなかった性能のレベルを達成することができます。
Benefits of Power-on-Package
Power-on-Package技術の特長
高効率、1000A以上の 大電流
マザーボードの配線幅を減らし、プロセッサの配電抵抗を50分の1に低減
XPUの電源ピン数を10分の1以下に削減
Power-on-Package 技術は、これまで実現できなかった何百アンペアという定格電流を
高性能アプリケーションに提供します
大規模なデータのマイニング
人工知能
機械学習
自動運転車両
ビッグデータマイニングや機械学習やディープラーニングアプリケーションを備えた人工知能などの高性能アプリケーションに対するクラウド内でのますます増大する電力要求に応えて、プロセッサの動作電流は数百アンペアにまで上昇しました。マザーボードの電源プレーンとプロセッサソケット内の相互接続で構成される、プロセッサまでの残りの短い距離(ラストインチ)の電力供給ネットワーク (PDN)は、プロセッサのパフォーマンスとシステム全体の効率を制限する要因となっています。
VicorユーザーからのGPU/CPUピーク電流要件が増大
従来のPoL電圧レギュレータでは実現できなかった課題を解決
Conventional VRs
従来のマルチフェーズVRのデメリット
低電力密度のVRはプロセッサに近接出来ない
電流の増加に伴い電力密度の問題が増加する
大電流供給のためのフェーズ追加はフェーズの不均衡をつくる
大きなスイッチングノイズ
VRからプロセッサの配電損失 「ラストインチ」
Vicorのテクノロジーで「ラストインチ」を解消
Factorized Power Architecture (FPA) は、従来のマルチフェーズレギュレータに取って代わり、より高い電力密度と電力システムの高効率化を実現します。
FPAによる電力変換は個別に電圧変換を行うことにより、それぞれの機能に最適化してパフォーマンスを最大化できます。レギュレーションモジュールはマザーボードの任意の場所に配置でき、重要な電流供給モジュールであるカレントマルチプライヤは大電流密度、高効率、低ノイズへと最適化されており、プロセッサの非常に近くに配置できます。カレントマルチプライヤは、1000アンペアを超える大電流を供給でき、PDN抵抗を従来の50分の1に削減できます。プロセッサ電流に応じて、Vicorはプロセッサの側面(水平方向)もしくは背面(垂直方向)へ配置するFPAモジュールを提供します。
Factorized power regulation and transformation stages
High-current multiplication next to the processor
Power-on-Packageソリューション
水平方向の電源供給 - LPDソリューション
MCM (Modular Current Multiplier) モジュールを、マザーボードまたはプロセッサのサブストレート上に配置し、プロセッサの直近から大電流を供給します。配電損失を最も小さくするためには、MCMをサブストレート上に配置します。そうすることで、電源供給に必要なサブストレートのBGAピンの数を減らすことができます。
LPDソリューションは、サイズが小さいOCPアクセラレータモジュール(OAM)やカスタムAIアクセラレータカードに、必要な大電力を供給するために、開発されました。
垂直方向の電源供給 (VPDソリューション)
非常に大きなプロセッサ電流の場合、VPDはカレントマルチプライヤモジュールをプロセッサの真下に配置することにより、LPDよりもさらに10倍のPDN抵抗を低減します。垂直方向に電力を供給することは、高速I/Oおよびメモリ用の上部PCBボード領域を開くという追加の利点があります。VPDソリューションは、Vicor LPDソリューションと同じカレントマルチプライヤを用いますが、通常はプロセッサの下に配置されている高周波バイパスキャパシタンスをMCMに接続されているギアボックスパッケージ内に配置します。また、ギアボックスは、MCMの出力ピンからプロセッサの電源ピンへの必要なピッチの変更を可能にし、その出力電源ピンも、パフォーマンスを最大化するためにプロセッサ、またはASICの電源マップと一致します。